本日も宜しくお願い致します。
セラミック塗料についてということで、セラミック塗料の特徴、セラミックが配合された塗料の種類、セラミックを含んだ塗料の選定基準について書きました。
今回はセラミック塗料について一緒に見ていきましょう。
【セラミック塗料とは】
セラミックとは陶磁器全般を指す言葉で焼き物のことをいいます。
無機物を加熱処理し、焼き固めた焼結体を指します。
金属や非金属を問わず、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物などの無機化合物の成形体、粉末、膜など無機個体材料の総称として用いられています。
一般的にセラミック塗料はこのようなセラミック原料を含んだ塗料になります。
【セラミック塗料に関する勘違い】
セラミック塗料は正確に言いますとセラミック塗料の定義はありません。
また100%セラミックが入っている塗料は存在しません。
セラミック塗料は万能で高耐久塗料な塗料でもありません。
あくまでもセラミックは原料の一つです。
業者からセラミック塗料なので心配ありませんと業者から言われた場合、その業者は悪徳な業者かもしれないと心得てください。
【セラミックの4つの特徴】
セラミックには特徴が4つあります。
①高い耐熱性
②紫外線に強い
③硬度が高い
④汚れにくい
ですが、この特徴全てにセラミック塗料が優れているのではありません。
塗料に含まれているセラミック成分も塗料によって異なります。
セラミック塗料とひとまとめにされることが多いですが、主成分に種類が違うセラミックが様々含まれています。
セラミックが配合された塗料には無機塗料、断熱塗料・遮熱塗料、意匠性がある3つの塗料があります。
【無機塗料】
無機とは炭素を含まないものです。身近なもので言いますと水や金属、ガラス、空気、セラミックなどになります。
無機塗料ですが主成分の樹脂にセラミックの成分が含まれています。
無機塗料の特徴には低汚染機能(塗装した塗料が固まってできた膜)があります。
低汚染機能とは、親水性(塗料に付着した水が塗膜)を通して水とともに汚れを外壁から洗い流してくれます。
水と結びやすい効果を生かした機能です。
ですが、低汚染性はセラミック成分の配合量で親水性の強さ変わってきますので塗装後の結果は様々です。
セラミック塗料を選ばれる際はホームページやカタログなどで塗料メーカーなどをご確認頂き、セラミックは低汚染性に優れているとすぐにご判断されないように注意することが必要です。
【エコで熱に強い塗料 断熱塗料・遮熱塗料】
断熱塗料または遮熱塗料とは特殊なセラミック製の微粒子を塗料の中に混合している塗料になります。
断熱塗料の特徴ですが、粒子が空洞で真空状態になりますので熱伝導率が0にすることができることからです。
夏は涼しく冬は暖かい室内になり、心地よく過ごすことができます。
遮熱塗料の特徴ですが、太陽の紫外線を反射して熱の上昇を抑制する機能になります。
【意匠性を持たせた塗料】
意匠性を持たせた塗料ですが、セラミック成分を塗料に加えて外壁の表面を天然石や砂岩、多色石のような感じにしたものです。
通常の塗料と違い意匠性を持たせると多数の色合いになり立体感を感じられて塗装後に建物の印象をガラッと変えることができます。
【価格、耐久年数はベースとなる塗料を参考に】
セラミックを含んだ塗料の価格や耐久年数はベースとなる樹脂塗料で決まります。
耐久性や対候性、低汚職性に優れた塗料ではありますが、優れている点が多い分、他の塗料と比べて料金が高くなります。
価格だけの判断ではなくベースとなる樹脂塗料の特徴を理解して外壁塗装の工法を決定してください。
【塗装もお肌と同じ 塗装方法を確認しよう】
外壁塗装を行う際にもう一点大事なことがあります。
女性のお肌に例えますといくら高い美容液を肌の上からつけてもお肌が荒れている状態ですとその効果が発揮できないことがあります。
それはお肌の下地が荒れているので美容液がなかなか浸透せず効果を発揮できないことが原因になります。
お肌のことだけではなく、外壁塗装も同じことが言えます。
特殊な性能を持つセラミック塗料のみを外壁に塗装しても本来の効果を発揮することができません。
あくまでもセラミック塗料は上塗りの塗料になります。
外壁の素材に合う下塗り塗料や乾燥後に上から塗る中塗りと上塗り塗料が一体になり始めてセラミック塗料の効果が発揮できます。
業者の見積書を確認する時は塗料だけでなく、塗装方法や塗装回数をしっかり確認してください。
塗り回数をごまかすような業者にはご注意ください。