無機塗料は、一言で言うと、全ての塗料の頂点に立つ塗料となっています。
たた無機塗料は色々な塗料メーカーから発売されており、中にはベースはシリコン塗料でもその樹脂に中に無機成分が1%でも入っていると無機塗料といって営業している者もいます。
弊社が使用している、冒頭にあげた全ての塗料の頂点という無機塗料は、塗料樹脂中に約30%の無機成分が含まれていることで、高耐候性、耐熱、不燃性、耐塩害性、耐屈曲性、低汚染性があるのです。
簡単に申し上げますと、色ツヤが非常に長持ちして太陽からの熱線に強く、外壁を傷みにくくし、サビに強く、塗料樹脂に柔らかさがあるので、割れにくく汚れにくいという特徴があるのです。
私が数ある無機塗料の中から、無機UVコートを選んだ理由は、国内でもっとも強い日差し(紫外線)の強いとされている宮古島で塗料の暴露実験(耐久試験)が行われており、ここには国内大手の名だたる塗料メーカーの無機塗料等を初め、多くの塗料の試験がされています。
その中でも抜群に評価が良かった無機UVコートの試験結果を確認したことで、採用を決定したのです。
ですから弊社店舗の屋根塗装は無機UVコートの溶剤遮熱タイプを採用しております。
もう少し無機塗料について、詳しく説明していきたいと思います。
*シリコン塗料と無機塗料は違います*
樹脂中に含まれる無機成分の量
シリコン塗料 | 無機塗料 |
---|
| |
(無機成分が樹脂中に1~3%程度) | (樹脂中の30%程度が無機成分) |
*無機とは何か*
有機物は時間と共に劣化する、プラスチックや植物のことを指しますが無機物はガラスや磁器など、劣化しません。
無機塗料は、無機成分がシリコン塗料などに比べ多く含まれているため、劣化しにくいと言えます。
無機はケイ素と酸素の結合は強度が高く極めて劣化しにくいのです。
*塗り替え時期のポイント*
劣化の具合 | 問題無し | そろそろ検討 | 塗り替え時期 |
手による診断 | 手が白くならない | | |
チョーキングテスト | | | |
光沢保持率 | — | 50% | 30% |
手で触ると白くなり塗替えが必要 ≒ 光沢保持率30% 【塗膜の寿命と定義】
*無機塗料の優れた特徴*
高耐候性、耐塩害性
無機UVコートは紫外線や雨、風、塩害に強いのが大きな特徴です。
7年間の屋外暴露実験で塗膜に強い紫外線を与え続けても高い光沢を維持します。
低汚染性
従来の塗料に比べ高い親水性をもつため、汚れを雨水で流れ落とします。
耐屈曲性
柔軟性が無いという従来の無機塗料の欠点が改良され、強くてフレキシブルな塗料の実現に成功しています。
耐熱、不燃性
不燃性のため、無機UVコートを塗った面は燃えにくく、火災時の延焼を防ぎます。
*宮古島における屋外暴露試験*
~なぜ宮古島でするのか?~
①強い日差し(紫外線)
宮古島の紫外線量は東京の約2倍!東京の立面との比較ではさらに2倍!
②公的機関による暴露試験
公平な立場でのデータ収集が可能 (財)日本ウエザリングテストセンター
③実際の試験体が観察可能
現地での測定・分析が可能!過酷な条件も実際に体験できます
*屋外暴露試験結果*(宮古島暴露)
*宮古島暴露6年塗膜表面状態*
*燃焼試験(ガスバーナー)*
無機塗料の耐熱・不燃性を試験したものです。
無機UVコートと溶剤系フッ素樹脂塗料を、トーチバーナー(1700℃)で3~5秒熱した結果になります。
*架橋と柔軟性のバランス*
ブリキ板による折り曲げ試験の結果になります。
*耐塩害性実地検証*
無機UVコート水性
福島県いわき市(海岸距離450m)
2006年10月施工し、2013年2月に確認(塗装後6年4か月経過)
※白亜化見られず。
溶剤系塗料
福島県いわき市(海岸距離2000m)
2008年11月施工し、2013年2月確認(塗装後4年3か月経過)
※白亜化度:3~4
いかがでしたでしょうか。
無機塗料は、非常に強く、優れた柔軟性があり、汚れにくい塗料です。
無機UVコートにご興味をお持ちの方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。